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養殖技術が格段に進歩する!そんな未来に向けたユービスの取り組み

 鰤(ぶり)、真鯛、間八(かんぱち)…「養殖魚」と聞いたら、やっぱり「天然モノ」の方が美味しいんじゃないの?…なんて声が聞こえてきそうです。ところが最近は、そんな考え方がステレオタイプになってきました。

魚は天然か養殖か
魚は天然か養殖か

養殖モノ vs. 天然モノ

 弊社ユービスがある静岡県は浜名湖のウナギが有名ですから、ウナギで「養殖モノ」と「天然モノ」を比較してみましょう。実は国内で流通しているウナギの97%が国産養殖や輸入モノで、天然モノは3%程度しかありません。お値段を調べてみたところ、天然モノ中~大サイズ鰻が1尾5,000~14,000円(2023年7月上旬、水揚げ地域によってばらつきあり)でした。国産で同サイズ(300g)だと4,000~5,000円だったので、やっぱり天然モノは高いですね。ちなみに輸入モノ(中国産)では1,500~1,800円くらいでした。そして現在天然の二ホンウナギは絶滅危惧種に指定されているくらい個体数が激減していて、近所のスーパーに並ぶことはまずありません。

 いつまでも「天然じゃないと」なんて言ってると食べるウナギがなくなってしまいそうです。というわけで養殖技術の向上が必要になってくるのですね。今では「お味」の方もすごく向上していて、「養殖」と「天然」の違いは少なくなってきたどころか、むしろ「養殖」の方が美味しいと言われるようになってきました。

近大マグロの挑戦

 養殖技術と言えば皆さん「近大マグロ」のことを思い浮かべませんか?元々生き餌しか食べないと言われ、養殖は無理だろうと言われてきたクロマグロを2002年に近畿大学水産研究所が長年の研究の末完全養殖に成功しました。日本人が大好きなマグロが養殖で安定供給できる!しかも美味しい!と評判になりましたよね。養殖のスゴイところはこの「安定供給」できるってところ…不漁や乱獲による個体数の減少とかありません。でもその分難しいのです。近大マグロの場合は稚魚から幼魚にする中間育成が難しくて、当初は生存率が2~3%と低く、なかなか量産できなかったそうです。

養殖技術の向上
養殖技術向上のための研究

世界の食糧問題を解決?

 今世界の人口は80億を超えてどんどん増加中、先々には食糧問題が控えています。そして水産資源は各国で奪い合いが続いています。ホントはしっかりとした漁獲ルールを決めて守れば良いのでしょうが、あまり上手くいっていないみたいですよね。そこで天然資源に依存しない養殖の重要性が増してきたのです。近頃では従来の海面養殖だけでなくて、さらに難しいとされる陸上養殖でも先端技術を駆使した養殖ベンチャーが次々生まれています。高い生産性や、トレーサビリティの容易さ、環境負荷が少ないこと、漁業権などの制約がないことなど陸上養殖にはメリットが沢山あります。実は市場に出ると高値がつく海の高級魚も山奥で育ててしまおうという試みがおこなわれているのですよ。

進む養殖技術の研究
進む養殖技術の研究

静岡大学との共同研究が始まる!

 さあ、前置きが長くなりましたが、ここで養殖の課題の一つについてお話します。それは魚の病気のこと。ウイルスや魚病が養殖環境に持ち込まれてしまうと、天然よりも密度の高い環境ですから一気に魚が全滅してしまうこともあり得ます。そこで魚にできるだけ影響を与えずに、養殖環境をクリーンに保つことがマストになってきます。ハイッ!想像つきますよね。弊社ユービスの技術がここで役に立ちそうなのです。除菌やウイルスコントロールを生物にとって安全におこなうなら、「キロールシリーズ」の右に出るものはないと自負していますから(笑)

静岡大学農学部と共に
静岡大学農学部と共に


 現在、静岡大学農学部とヒラメやアワビの養殖環境について共同研究を始めようとしているところです。まだ詳しいことはお伝え出来ませんが、何かまとめて発表できる段階になったらここでお伝えしようと思っています。どうぞご期待ください!

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